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母の日の和解....

母の日の和解....

河口湖2015 034


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ありがとうございます。♥。・゚♡゚・。♥。・゚♡゚・。♥。




先日の母の日に、私は数年ぶりに実家を訪れた。


玄関のチャイムをならすと、母は足を引きずりながら 


私を出迎えてくれた。


それは突然の訪問だった。


母は何度も 残念そうにこういった。 


「 なんだい。


前もって言ってくれれば アンタの好きな煮物 沢山作っておいたのに...。」と....。 



久しぶりに見る母勝子の身体は


驚くほど小さくなっていた。


そしてもっと よく眺めてみると  


母が不自然に 自身の手を庇っていることがわかった。


今度は母の手に じっくりと視線を移してみた....。


すると彼女の手の指が


固く折れ曲がったままになっていることに気がついた。


おそらく 何十年も患っているリュウマチが


悪化してしまったに違いない....。


しかし固まってしまったのは手の指ばかりではなかった。


リュウマチは 彼女の足をも蝕んでいた。


かっちゃん(母)は


杖をついて 足を引きずりながらゆっくりと歩いていた。


さっこは そんな母を目の当たりにして


一瞬言葉を失った。


なんて声をかけていいのかわからなかった...。


だから私は とりあえず


取り繕うように 母にお花を差し出した。


あの頃の思春期のさっこに戻ってしまったみたいにぶっきらぼうに....


私は母の日の花を ズンと母勝子に突き出した。


「 はい。あげる。」



すると今度は 花を受け取った母が


憎まれ口で 気まま娘こんなふうに切り返してきた。


「 あ~ら.....大地震でもくるんじゃないだろね~。」



その後すぐに 母は 


俄かに何かを思いついた顔をした。


それから 徐に冷蔵庫の扉を開き、


中から 赤いフタのタッパーを 嬉しそうに取り出してきた。


「 そういえばね、フキの煮物があったんだよ。


あんた、フキの煮物、大好きだろう?


この間ね、爺ちゃんと二人で フキの皮剥いたんだよ。


ホラ、あたし、もう指がこんなだから、フキの皮もうまく剥けないんだよ。」


そう言い終わらないうちにかっちゃんは 


私の目の前に 自身の曲がった指を 陽気そうに差し出した。 


彼女は朗らかに笑ってこういった。。


「 ホレ さえこ、この手、見てみろ。あっははは~。」


とたんに私は その指を 


まるではじめて見るようなふりをした。


そして 慌てて 


「 何 その指?!お母さん、いつの間にそんなに指が曲がっちゃったの?」と


すっとぼけた。



すると母は 更なる大声で豪快に笑って こういった。


「 なんだい この子は。 今頃気がついて....。」


その時ふと 傍らにいた父が 私を責める様に こういった。


「 今頃 親の年老いた姿に気がついたか? 」


するとかっちゃんは 少しキッとした顔をして


父の横槍を、すぐに遮った。


「 また...いいから爺さんは。


余計なこと言わないで黙ってな。


ナンだっていいんだよ~~。


みんな 清々と好きなようにやればいいの。 


楽しくやれば それでいいんだから。」


その台詞を聞くと 父はすぐに押し黙った。 


どうやら彼は、古女房勝子の気持ちを そっと察したようだった。


そして父は 


次に出そうになる一言を、グッと奥に飲み込んだ。


おそらく彼は、


「ずっと疎遠になっていた寂しさ」や


「末娘に対する様々な嫌味」を


沢山沢山、私にぶつけたかったはずだろう。


しかし彼は、それを一旦に脇においてくれた。


「 俄かに訪れた母の日のささやかな喜び 」のために.....。


嬉しそうにソワソワするばかりの不器用な母娘のために.....。


食卓には、それぞれの 言葉にはならない優しさばかりが


ただただ無骨に寄せ集められた。


そう....。


ただただ ぎこちなく.....


ただただ 温かく.....。


DSC_0056 (1)


私が帰るとき、


母は不自由な身体を引きずって


外まで見送りに出てくれた。


私は母に何度もこういった。


「 お母さん、今日は夜風が冷たいよ。だからいいよ。


大丈夫だから、もう家の中に入りなよ。」


それなのに母は、黙ってそこを動こうとしない。



そして 今度は母が 何度も私にこう言った。


「 気をつけて帰りなよ。」


私は かっちゃんのそんな「母親らしい心配」を受けて 


なんだか無性に 鼻の奥が「つうーーーーん」となった。 


今にももう、我慢していた涙が 頬に零れ落ちそうだった。


だから私は即行、気持ちを元気モードに切り替えた。 


そして わざと中学生に戻ったみたいな声で 


母に明るくこういった。


「 うん。気をつける。 お母さん、また来るね。 ばいばーい。」


すると母も 少しおどけて


「  はいよ。 ばいばーい。 」と言った。


私たち親子は、それから何度も、馬鹿みたいに


「バイバーイ バイバーイ 」と 手を振り合った。



やがて車の加速が進んでいき.....、


母の姿は だんだんと小さくなってゆく....。


それなのに母は、


かっちゃんは、


いつまでもいつまでも 私の車に手を振った....。


痛みで偏った身体をやっとやっと支えながら


彼女は、去り行く私に 懸命に手を振り続けていた.....。


「 お母さん....。」


それから私は、車の中で ワンワンと泣いた。


大きなバケツがあっという間に満杯になるくらい、涙は出た。


伝えられなかった「 ごめんね。」と「 ありがとう。 」が


あとからあとから 押し寄せてくる....。


ずっと隠してきた「 一人ぼっちの浜辺 」に 


ひたすらにひたすらに押し寄せてくる。 


何もかもを消し去る大津波のように  


容赦なく押し寄せてくる。


何回も 何回も 何回も.....


何回も 何回も 何回も.....。


涙が枯れるまで終わらないよ お母さん.....。


私は こんな人(母)を ずっと許せないできたのか...。


こんなに小さくなってしまったこの人(母)を、


いつまでもいつまでも 恨んできたのか.....。


溜め込んできたあらゆる咎が


大粒の雫と共に 次々と流されてゆくのがわかった。



こうして全ての涙を出し切った後 私は、


嘘のように空っぽになった。


嘘のように軽くなった。


心の中は、まるでスコーンと抜けた青空のようだった。


その青さの中では、何故か 母勝子の「 馬鹿笑い 」だけが 


底抜けに明るく 鳴り響いていた。


その余韻の中で 


母を慕う娘は 密かにこう願っていた....。


「 この笑い声が、どうかとこしえに響いていて欲しい 」と...。




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